法人のお客様向け:リスク管理の基礎知識
企業経営において想定される様々なリスクや、関連する法律・制度についての一般的なご質問をまとめました。自社の事業継続計画(BCP)やリスク対策の確認にお役立てください。
Q
「PL法(製造物責任法)」とはどのような法律ですか?
A
製造物の欠陥により他人に損害を与えた場合、製造業者等が負う賠償責任を定めた法律です。
通常、損害賠償を請求するには加害者側の「過失(不注意)」を証明する必要がありますが、PL法では「製造物に欠陥があったこと」が証明されれば、過失の有無に関わらず賠償責任を負うことになります(無過失責任)。製造業だけでなく、輸入業者や自社ブランドとして販売する業者も対象となるため、製品を扱う企業にとって重要な法的責任の一つです。
Q
企業が負う「安全配慮義務」とは何ですか?
A
雇用主が、従業員が安全かつ健康に働けるよう必要な配慮をする法律上の義務です。
労働契約法第5条において明文化されており、万が一労働災害が発生した際、企業側に安全配慮義務違反(適切な対策を講じていなかった等)があると判断された場合、多額の損害賠償責任を問われる可能性があります。近年では身体的な怪我だけでなく、過重労働による健康障害やメンタルヘルス対策もこの義務に含まれるとする考え方が一般的です。
Q
サイバー攻撃を受けた際、どのような損害が発生する可能性がありますか?
A
データの復旧費用だけでなく、多方面にわたる金銭的・社会的な損害が想定されます。
ウイルス感染や不正アクセスが発生した場合、原因調査やシステムの復旧費用はもちろん、個人情報漏えいによる謝罪広告や見舞金の支払い、被害者からの賠償請求などが考えられます。また、システム停止による営業中断損害など、目に見えない損失も大きくなる傾向にあるのが現代のサイバーリスクの特徴です。
Q
災害で事業が止まった場合、建物の修理費以外にどのような費用がかかりますか?
A
利益の損失に加え、休業中も発生し続ける「固定費」が大きな負担となります。
火災や自然災害で工場や店舗が稼働できなくなった場合、売り上げが途絶えても、従業員の給与、借入金の利息、家賃などの固定費は支払い続けなければなりません。これらは「間接損害」と呼ばれ、建物の修理代(直接損害)とは別のリスクとして、事業継続計画(BCP)において考慮すべき重要なポイントとされています。
Q
「雇用慣行賠償責任」とはどのようなリスクを指しますか?
A
パワーハラスメントや不当解雇など、雇用関係に伴う不当な行為に対する責任です。
セクシャルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメントといった各種ハラスメントや、不当解雇、差別的待遇などの訴えにより、企業や管理職個人が法的責任を問われるリスクを指します。コンプライアンス意識の高まりとともに、企業の経営を揺るがす重大なリスクの一つとして認識されるようになっています。
Q
法人の建物や備品の「評価」には、どのような種類がありますか?
A
一般的に「新価(再調達価額)」と「時価」の2つの考え方があります。
「新価」とは、同等の建物を新しく建て直したり、同じ備品を買い直したりするために必要な金額です。一方、「時価」とは新価から経年劣化による消耗分を差し引いた現在の価値です。時価で評価されている場合、万が一の際に受け取れる保険金だけでは、同じものを再度用意できない可能性があるため、契約時の評価基準を確認しておくことが一般的です。
